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漂石彷徨



The Boxer

ジェリー・モファットの自伝「revelations」に出てきたフリッパー・フィーツという人について検索していたところ、悲しいニュースが目に飛び込んできた。クルト・アルベルトが亡くなったという。9月の終わり頃のことらしい。

「フリークライミング上達法」に出ていたSautanzというルートを登る彼の写真が印象深い。
Eternal Flameには強烈に憧れるが、私には生涯果たせない目標になりそうだ。
何よりもビデオ「The Real Thing」がいい。1996年当時、彼は既に42歳だったが、ベン・ムーン(当時30歳)やジェリー・モファット(同33歳)やマルク・ル・メネストレル(同29歳)らと無邪気に遊び、ギターを弾きながらサイモン&ガーファンクルのThe Boxerを歌う。あんな素敵な大人になって、あんな自由なツアーがしてみたいと思っていた。

ところで、レッド・ポイントについて、何でわざわざ赤ペンキで印を付けなければならなかったのかということをずっと疑問に思っていたが、その疑問は前掲のモファットの自伝によって氷解した。元々、エイドクライマー達がエイドで登ったルートに赤ペンキで丸印(レッド・サークル)を付ける習慣があり、アルベルトらはフリー化したルートの丸印を塗りつぶしていったということらしい。フリー化を前提とした考え方で、後のフレンチクライミングの発想とはやや趣を異にしていたようだ。
by tagai3 | 2010-11-29 21:23 | 徒然 | Comments(0)
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岩登りについての所感

by tagai3