漂石彷徨



安禅不必須山水

2016年9月3日(土) 晴れ
乾徳山へハイキングに行く。何年か前にも一人でボルダリングをしに行ったことがあった。日記にはちょうど10年前の4月29日とあったが、記憶は既に薄れている。いい機会なので靴とチョークバッグとCJ14号のコピーを持参することにした。
塩山から恵林寺を過ぎて大平高原まで車で入る。蕨の草原はHeathとBrackenに覆われた英国の荒野を思わせる風情がある。ミズナラやカエデの林を約1時間で扇平。夢想国師の禅窟の岩を見られない憾みはあるが、道は平坦で歩きやすく、徳和口からの雑踏を回避できるメリットがある。
小憩後山頂への道を辿るが、登山道の経路が変わっているのに驚く。キツネの絵が描かれた看板に剃刀岩や雷岩や雨乞岩等の名前があるが、雨乞岩前後で以前の立札からひとつずつずれていたのが気になった。まあ、どちらが正解でも構わないのだが。
帰路、CJ14と昔の記憶を頼りに岩を触っていく。以前「イムジン」や「プレリュード」だと思った課題は全く別の課題であることが分かった。「ヴギ」の右側、壁の一番被った面を越える。地面からのジャンプスタートを70年代の南カリフォルニアのクライマーたちは「ラルゴスタート」と称したが、彼の地のクラッシックを彷彿とさせる要素があった。10年前、ホールドの剥離を心配しながらガバに跳びついたときの緊張感がよみがえる。登山道の経路が変わったため、現在山頂に向かう登山者は皆この下を通っている。ボルダーの心得のある人なら必ず目を止める筈だ。岩窟正面のSD(3級)より難しいが、それでも2~1級位だろう。10年前にもそう感じたのだからきっと正確なグレードだと思う。岩の天辺でさびたウェーブハーケンを拾った。

[快川ハング(仮称)2級]
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「SMカンテ」(Ⅴ-)、「トラブルタッチ」(Ⅵ)を登り、原人フェイスに移動。1984年当時未登とされた「北京原人」を登るが、極めて易しかった。「ウラシマスラブ」は家内に止められため途中で降りる。正面はかなり難しい(未登?)。
「バンパイア」(Ⅴ)、「イマジン」(Ⅵ+)を登って帰途に就く。タイトルは信長に焼かれて亡くなった恵林寺所縁の快川禅師のことば。行為の質は場所や状況によらず、意識の持ち様にあるという意味らしい。昔の課題は易しいが、探せばそれなりに難しい課題が見つかるかもしれない。

[おっぺそ岩「イマジン」(3級)]
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by tagai3 | 2016-09-04 15:46 | クライミング | Comments(0)
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岩登りについての所感