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漂石彷徨



つなげもの

6月5日(土)
昨晩の雨のためだろう、路肩が濡れている。天気予報も優れない。おかげで先客は2人だけだった。リップと岩の上面は湿っているが、側面はそれほどでもない。「にんじゃがえし」からスタートして「くらいまーがえし直上」に抜けるラインを登った。なんだか煮詰まった感じがするので、この手のつなげ物は触らないようにしていたが、練習したかった「カエル」の状態が悪そうに見えたので登ってみることにした。理論的には「コドモガエシ」からだって、「カニ」からだってつなげられる筈なので、おそらく近所の方であればトレーニングとして登っているに違いない。登攀の重要な要素としての持久力を試すことに興味がない訳ではないし、「カニムシ」については是非とも取り組んでみたい課題なのだが、自分なりに初めて遭遇するムーヴを解決する楽しみが得られないのはどうも味気なく感じてしまう。特にこのラインに対しては「にんじゃがえし」と「くらいまーがえし」のそれぞれの核心を敢えて避けているだけのような印象さえ持っていた。
以前他人が登っているのを見たことがあったこと、前回の帰り際疲労があるにもかかわらず最後のデットポイントの手前までできていたこともあって、この日は3回ほどのトライで登ることができた。リップが濡れていたので少し緊張した。「くらいまーがえし」の三角のホールドの真上に続く縦向きのホールドを持ち替えるあたりが核心で、左から入って来ると最後のデッドポイントの際に右足のスタンスが見つけにくくなる。「くらいまーがえし」は右から左にトラヴァースする箇所がひとつの核心になっているので、この課題はちょうど逆に動くことで課題の個性を生み出している。なるほど。登ってみて初めてその良さに気づくということもあるものだ。グレードとしては1級から初段くらいに感じた。8時頃小雨がぱらつく。駐車場に戻ったとき雷鳴が聞こえた。
by tagai3 | 2010-06-05 12:44 | クライミング | Comments(0)
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岩登りについての所感

by tagai3